勝谷誠彦氏が秋葉原無差別殺傷事件についてコメント

http://tbs954.cocolog-nifty.com/st/2008/06/611_455b.html
11日のTBSラジオポッドキャスト「コラムの花道」で勝谷誠彦氏が事件についてコメントしていました。

(勝谷)
加藤容疑者に僕だってなっていたかもしれないという感じだな。
田舎のエリートっていうのは、ものすごい世間の目があるわけで、そこから殺人に至るってとんでもない跳躍がある。親が自動車整備の短大に行く事を認めてあげるべきで、息子の成績が悪くなって、自動車整備の短大に行ったという事を近所の人に言いたくなかったという一方で、マスコミの前で謝罪した。あの辺も僕から見ると、歪んだ自意識じゃないですけど、地元の金融機関で母親が何様と言われてきた家のある種の・・・監禁王子なんかもそうでしたけど、あれも名家で、親の教育でああいう強い勘違い自意識が育った面もあると思う。

親が私服で謝った事をアナウンサー?が糾弾。そのやりとりは略。

(勝谷)
勉強をさせるということと、しつけとか常識というのはね、これは車の両輪だけど、方輪が落ちている家が凄く多いんだと思う。
他の国は、社会的倫理を教える、教会か何かのストッパーがある。そういうものが今の日本には何も無い。
加藤智大が携帯に書いた文章を読みましたけど、彼は非常に文章力と、分析力がある。相当地頭はいいですよ。

変な話だけど、そこらのケータイ小説よりもケータイ小説になっている。これを新聞や週刊誌なんかは、全文載せたほうがいい。これを読み解くことで、親や社会や会社や、特に企業の経営者、人を使い捨てにしている奴らが何を考えるかですよ。

〜中略

(勝谷)
もう1つ彼が頭がいいなと思うのは、これは過去に起きた2つの事件の総合なんですよ。仙台のアーケードで車を暴走させた事件と、今年起きた通り魔殺人とを複合させたものなんですよ。
世界にひとつだけの花を批判しました。あなたは特別なんだと言われていながら自分が見つからない。だけど、有名になりたい。お笑い芸人に皆憧れる。ちょっと努力しただけで一発当ててると思っているわけです。それはそんな訳がなくて大変な努力を何年もしているんだよ。
究極の有名になって、名を歴史に残すという行為が人を殺すこと。彼はとりあえず世界のひとつだけの花になりましたよ。ネットでは同情の声もあったりして、今この瞬間、彼と同じような事をしようと考えている奴が絶対にいる。

(アナ)
高校で挫折する人なんかたくさんいる。そこをどうクリアして頑張るかでもって人格形成をしていくわけでしょ?プラス社会的な新自由主義的な環境が重なっているところがみそだと思うんですけど。

(勝谷)

そこをどう整合性を持たせていくかが政治なわけですよ。
東京だけ放送されていない、たかんじんのそこまで言って委員会という番組で、今若者の間で蟹工船がブームだって議題になったんです。
貧困にあえぐ若者を補助してる共産党の人が来て、僕は「色んな挫折があって人生があるんだから、その後それぞれの人生を選べばいいだろ」と言ったら、その共産党員の人は「そこに座ってるあなた達の様な人には絶対に分からない」と言うんです。

なるほど、そういう国民的な断層が出来ているんだなと思いましたよ。

切ないなと思うんだけど、加藤容疑者は必ず5時に起きていて、書き込みに「出勤時間になると目が覚めてしまう。もう行かないんだから寝かしてくれ」とある。マシーンとして体に刷り込まれていて、そういう自分がまた嫌なんでしょうね。これはモノローグ、独り言で誰に読ませるわけでもない。

もちろん、彼がやったことはとんでもないことだけど、全ての政治家はこれを読むべきです。もし、読まないのであれば民主党でもなんでもいいから、国会で朗読しなさい。どういう状況に国民を追い込んでいるか、ある意味では7人を殺したのは国といえる。小沢さんは、問責決議案だすから党首討論を辞めるって言うけど、逃げるなと言いたい。
福田さんに、これを読みましたか?読んでどう思いますか?ということを聞くべきだと思う。

最後に一つ。これを僕は「神なき国のテロ」と名づけたんですが、イスラム自爆テロがありますよね?
彼らは、もう一生結婚する希望がないんですよ、金持ちが女を持っていくから。貧困から這い上がる希望も無いわけですよ、だから天国に行って40何人(正確には72人)の処女に囲まれたいと思ってテロをするんです。

加藤智大はなんと書いているか?「彼女がいれば、仕事を辞める事も、車を無くすことも、夜逃げする事も、携帯依存にもなることはなかった。希望があるやつには分かるまい」。

これは世界中で頻発している宗教的対立ではない。貧困が巻き起こしているテロと全く同じ事が日本で起きた。これが「神なき国のテロ」だ。

後々、この意見について何か言及するかもしれません。