公式資料等から見る今回の国・県・自治体の口蹄疫対策の流れ
農林水産省、防衛省の資料より、分かるところまで国の口蹄疫対策の流れをなるべく詳細に掲載。
本記事を元に、国の対応について、実際に問題があったのかどうか。問題がある部分があるとしたら具体的にどの時点で、どういった対応をしていればよかったのか等、皆様から指摘を頂き、冷静に問題を整理していけたら幸いと思っております。また、県の対応等についても、何か意見があれば指摘をお願い致します。県の対応については、下記HPを参考にしてください。
http://www.pref.miyazaki.lg.jp/contents/org/nosei/chikusan/miyazakicow/h22koutei_press.html
児湯郡川南町のHPでは、擬似患畜の確認状況に関する情報提供があるくらいで、対策についての情報は確認できませんでした。県HPへのリンクは貼ってあるのですが、川南町口疫対策本部への問い合わせ電話番号も紹介されていません。
http://www.town.kawaminami.miyazaki.jp/information/inuform_2.jsp
一方、えびの市のHPでは、「口蹄疫まん延防止へのご協力を」というページを作成しており、まん延防止の為の情報やえびの市の対策についての情報が細かく書いてあります。
http://hpm.city.ebino.lg.jp/100512132229/
また、宮崎日日新聞が「激震 口蹄疫」という特集ページを作っており、一連の流れがよく分かるうえ、専門家のコメントなど参考になる記事が多かったので、紹介します。
http://www.the-miyanichi.co.jp/special/kouteieki/index.php
- 4月20日
口蹄疫の疑似患畜が確認され口蹄疫防疫対策本部が設置される。また、食料・農業・農村政策審議会家畜衛生部会第10回牛豚等疾病小委員会が開催される。
http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/douei/100420.html
食料・農業・農村政策審議会家畜衛生部会牛豚等疾病小委員会(宮崎県における口蹄疫発生に関する審議概要)
http://www.maff.go.jp/j/council/seisaku/eisei/pdf/gaiyou10.pdf
県は農場から半径10キロ地点の日向市美々津と高鍋町持田、半径20キロ地点の日向市財光寺と新富町三納代の計4カ所に消毒ポイントを設置。畜産関係車両の消毒を24時間態勢で実施。
http://www.the-miyanichi.co.jp/special/kouteieki/index.php?id=341&paging=18
- 4月22日
農林水産政策会議が開かれる。この時点で、3例の擬似患畜を確認。同日、17時30分、4例目の疑似患畜を確認。
農林水産政策会議配布資料、口蹄疫防疫対策本部の設置について(注:PDF)より対応状況を抜粋
1.殺処分等 1例目については、殺処分及び埋却を完了。2例目については、殺処分を実施中。3例目は殺処分に着手。 3.発生状況の確認 周辺農場に対する異常の有無の聞き取り調査。 第1例目農場から3.5km以内:異常なし(念のため2回目の聞き取り調査を実施。) 他の移動制限区域内農場については、同様に調査を実施中 4.その他 (1)各都道府県に対し、管内の偶蹄類家畜の所有者等に対して、以下の事項を指導するよう通知。 ・直ちに飼養家畜の異常の有無を確認 ・異常があった場合、家畜保健衛生所等に連絡 ・農場出入口での消毒など飼養衛生管理を徹底 (2)関係府省と十分連携を図りつつ、消費者、流通業者等への正確な情報の提供。農政局・農政事務所職員が、消費者に誤解を与える表示の有無を巡回調査 (3)関係都道府県と協力し、感染源及び感染経路を究明。
- 4月23日
5、6例目の擬似患畜を確認。
宮崎県における口蹄疫発生に伴う関連対策を決定。
http://www.maff.go.jp/j/press/seisan/c_kikaku/100423.html
- 4月25日
7例目の擬似患畜を確認。
- 4月27日
ここまで、新たな擬似患畜は確認されず。宮崎県知事が赤松広隆農相を訪問。
http://www.jacom.or.jp/news/2010/04/news100427-9050.php
農林水産政策会議が開かれる。以下、会議資料の口蹄疫の対応状況等について(注:PDF)から抜粋
1.発生農場における殺処分等の防疫措置 ・1〜4例目及び6例目は、防疫措置(殺処分、埋却、消毒)を完了。 ・5例目は、殺処分を終了。27日中に防疫措置完了予定。 ・7例目は、埋却場所を確保し、殺処分を実施中。 (参考)農林水産省等から宮崎県への支援状況 ・防疫措置の技術的助言等を行う防疫専門家の派遣(20日から常時2〜3名:本省、動物検疫所等) ・殺処分等を行う獣医師の派遣(25日から6名:動物検疫所、26日から5名、今後15名まで増員:愛知県や静岡県など12府県) ・ 消毒作業等を行う防疫作業員の派遣(23日から常時4〜6名:九州農政局、家畜改良センター) 2.緊急消毒措置の実施 県内全域への消毒薬の配布を終了。現在散布中。 3.周辺農場等における異常の有無の確認 ・1例目周辺、半径3.5km圏内の農場について引き続き集中監視。 ・移動制限及び搬出制限区域内の農家のうち、これまで約1100戸の聞き取り終了。 ・発生農場の疫学関連農場の追跡調査を実施。(約320戸終了) ・他の都道府県における牛豚飼養農場の緊急調査を実施。 4.感染経路の究明 ・殺処分等の防疫措置の完了した1例目牧場を対象に、口蹄疫疫学調査チームによる現地調査を29日に実施予定。
- 4月28日
食料・農業・農村政策審議会家畜衛生部会第11回牛豚等疾病小委員会の開催。
http://www.maff.go.jp/j/council/seisaku/eisei/pdf/gaiyou11.pdf
8〜10例目の擬似患畜の確認を受け、第2回口蹄疫防疫対策本部の開催。隣接県全域での全額国庫負担による消毒薬散布、宮崎県における迅速な殺処分等の防疫措置を支援する獣医師などの増員等を決定。
- 4月29日
山田農林水産副大臣が宮崎県口蹄疫防疫対策本部(宮崎県庁)を訪問。11例目の擬似患畜を確認。
- 4月30日
http://www.maff.go.jp/j/press/seisan/c_kikaku/100430.html
赤松大臣、海外出張の為、日本を発つ。
- 5月1日
12時00分、宮崎県知事が自衛隊の災害派遣を要請。それを受け、防衛省が約110名の自衛隊を派遣。
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2010/05/01a.html
13例目の擬似患畜を確認。
- 5月2日
14、15例目の擬似患畜を確認。自衛隊の派遣、約110名(延べ約220名)
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2010/05/02a.html
- 5月3日
16、17例目の擬似患畜を確認。自衛隊の派遣、約100名(延べ約340名)
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2010/05/03a.html
- 5月4日
18、19例目の擬似患畜を確認。自衛隊の派遣、約100名(延べ約440名)
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2010/05/04a.html
- 5月5日
20例目〜23例目擬似患畜を確認。自衛隊の派遣、約100名(延べ約540名)
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2010/05/05a.html
- 5月6日
24例目〜35例目の擬似患畜を確認。1〜7、9〜11、13、16、22例目については防疫措置が完了。
6日までに延べ577名の農林水産省職員や都道府県の獣医師等が発生農場や消毒ポイントへ派遣される。自衛隊の派遣、約100名(延べ約650名)
http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/douei/100506_2.html
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2010/05/06c.html
食料・農業・農村政策審議会家畜衛生部会第12回牛豚等疾病小委員会が開催。以下、議事概要より抜粋。
・初発から2週間以上経過しているが、宮崎県での発生は半径10kmの移動制限区域(2箇所)の概ね3km以内に収まっており、風による広範囲なウイルスの拡散は考えにくく、人や車両等による伝播が否定できないことから、あらゆる可能性を想定し、引き続き厳格な消毒や農場内への出入りの制限を実施するとともに現行の発生農場での迅速な殺処分、埋却等による防疫措置を徹底すべきである。
- 5月7日
36例目〜43例目の擬似患畜を確認の農林水産省職員や都道府県の獣医師等の派遣(延べ639名)。自衛隊の派遣、約100名(延べ約750名)
http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/douei/100507_1.html
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2010/05/07d.html
- 5月8日
44例目〜49例目の疑似患畜を確認。農林水産省職員や都道府県の獣医師等の派遣(延べ709名)。自衛隊の派遣、約100名(延べ約850名)
http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/douei/100508.html
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2010/05/08a.html
- 5月9日
50例目〜56例目の疑似患畜を確認。農林水産省職員や都道府県の獣医師等の派遣(延べ782名)。自衛隊の派遣、約100名(延べ約950名)
http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/douei/100509.html
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2010/05/09a.html
- 5月10日
赤松農林水産大臣が宮崎県を訪問。57例目〜67例目の疑似患畜を確認。
農林水産省職員や都道府県の獣医師等の派遣(延べ864名)、自衛隊の派遣、約100名(延べ約1040名)
http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/douei/100510_1.html
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2010/05/10b.html
- 5月11日
68〜71例目の疑似患畜を確認。農林水産省職員や都道府県の獣医師等の派遣(延べ952名)、自衛隊の派遣、約130名(延べ約1190名)
http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/douei/100511_1.html
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2010/05/11c.html
- 5月12日
72例目〜76例目の疑似患畜を確認。農林水産省職員や都道府県の獣医師等の派遣(延べ1247名)、自衛隊の派遣、約160名(延べ約1370名)
http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/douei/100512.html
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2010/05/12c.html
- 5月13日
77例目〜86例目の疑似患畜を確認。自衛隊の派遣、約180名(延べ約1,550名)
http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/douei/100513_2.html
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2010/05/13b.html
- 5月14日
87例目〜91例目の疑似患畜を確認。農林水産省職員や都道府県の獣医師等の派遣(延べ2,084名)。自衛隊の派遣、約160名(延べ約1,700名)
http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/douei/100514.html
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2010/05/14d.html
- 5月15日
92例目〜101例目の疑似患畜を確認。内1例は、高鍋町の(社)宮崎県家畜改良事業団(308頭)で疑似患畜を確認。農林水産省職員や都道府県の獣医師等の派遣(延べ2,458名)。自衛隊の派遣、約170名(延べ約1,870名)
http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/douei/100516_1.html
- 5月16日
102例目〜111例目の疑似患畜を確認。農林水産省職員や都道府県の獣医師等の派遣(延べ2,803名)。自衛隊の派遣、約170名(延べ約2,040名)
平野官房長官が宮崎県を訪問。
http://www.nougyou-shimbun.ne.jp/modules/bulletin/article.php?storyid=3833
- 5月17日
平野官房長官、農林水産省の山田正彦副大臣を長とする対策チームを編成し、現地に常駐させるよう指示。鳩山首相、口蹄疫被害への対応として、2010年度予算の予備費から1000億円を充てるよう指示。口蹄疫防疫対策本部の本部長が農相から首相に格上げし、会合を開く。農林水産省職員や都道府県の獣医師等の派遣(延べ3,248名)。自衛隊の派遣、約170名(延べ約2,210名)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100517-OYT1T00612.htm
- 5月18日
112例目〜131例目の疑似患畜を確認。農林水産省職員や都道府県の獣医師等の派遣(延べ3,696名)。自衛隊の派遣、約170名(延べ約2,370名)
宮崎県知事が「非常事態宣言」を発令。
金融庁が、口蹄疫の発生等を踏まえた金融の円滑化を各金融関係団体に対し、要請。
http://www.fsa.go.jp/news/21/20100518-2.html
食料・農業・農村政策審議会 家畜衛生部会 第13回牛豚等疾病小委員会の開催。
- 5月19日
政府が、口蹄疫の発生地から半径10キロ以内のすべての牛や豚などを対象に、ワクチンを接種したうえで20万頭以上を処分することなどを柱とした新たな対策を決定。
新たな防疫対策について(注:PDF)
132例目〜146例目の疑似患畜を確認。農林水産省職員や都道府県の獣医師等の派遣(延べ4,121名)。自衛隊の派遣、約170名(延べ約2,540名)
- 5月20日
147例目〜159例目の疑似患畜を確認。農林水産省職員や都道府県の獣医師等の派遣(延べ4,593名)。自衛隊の派遣、約170名(延べ約2,710名)。
- 5月21日
農林水産省職員や都道府県の獣医師等の派遣(延べ5,036名)。自衛隊の派遣、約170名(延べ2890名)
- 5月22日
160例目〜181例目の疑似患畜を確認。171例目は、避難していた種牛6頭の内の1頭。残り5頭は経過観察。農林水産省職員や都道府県の獣医師等の派遣(延べ5,439名)。自衛隊の派遣、約220名(延べ3110名)。
ワクチン接種開始。
- 5月23日
182例目〜193例目の疑似患畜を確認。農林水産省職員や都道府県の獣医師等の派遣(延べ5,866名)。自衛隊の派遣、約220名(延べ3330名)
http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/douei/100523.html
- 5月24日
194例目〜200例目の疑似患畜を確認。農林水産省職員や都道府県の獣医師等の派遣(延べ6,321名)。自衛隊の派遣、約260名(延べ約3,670名)
えびの市を中心に設定されている移動制限区域においては、最終発生例である83例目(5月13日確認)の殺処分が完了した5月14日から、新たな疑い事例は発生していません。このため、移動制限区域解除のための清浄化確認検査を開始。
- 5月25日
201例目〜209例目の疑似患畜を確認。農林水産省職員や都道府県の獣医師等の派遣(延べ6,825名)。自衛隊の派遣
http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/katiku_yobo/k_fmd/syh_soti.html
・1〜39、41〜48、50〜54、57〜59、61〜75、77、78、80、81、83、86、89、90、93、95、97、108、111、119、124、131、136、138、153、154、166、171例目については、防疫措置(農場の家畜を殺処分して埋め、農場を消毒する)を完了。 ・91、100、118、141、163、188、197例目については、農場の家畜の殺処分まで終了。 ・182例目については、殺処分を実施中。 ・40、49、55、56、60、79、82、84、85、87、88、92、94、96、98、99、101〜107、109、110、112〜114、116、117、126〜128、130、133〜135、137、139、140、142、145、148〜152、159〜162、165、173〜175、179、186、187、190例目については、埋める場所を確保。今後殺処分する予定。 ・76、115、120〜123、125、129、132、143、144、146、147、155〜158、164、167〜170、172、176〜178、180、181、183〜185、189、191〜196、198〜209例目については、今後埋める場所を確保し、殺処分する予定。