天才になる!変人のススメ

昨日、NHKダーウィンの進化論を取り上げた番組(再放送)を見ていたんですが、番組の中でゲストの茂木健一郎さんが、天才になる方法、というか天才を生む方法を提言していました。以下、引用。

ダーウィンから何を学ぶべきか?それは「変人になる自由」。
ダーウィンのいたケンブリッジ大学というのは、今までで71人のノーベル賞受賞者を排出している!

それはどうしてかというと、変人になる自由があるからです。
日本では、ちょっと人と違うと同じになれよという空気がある。ケンブリッジの人ははっきり言ってみんな変人で、空気が読めないというか、まず服装が変で、10年ものの穴が空いたセーターを着ていて、今にも壊れそうな自転車に乗っているようなおじさんを見ると、あれはすごい学者だ!となる。
そういう空気がある中からダーウィンが生まれてきた。ちょっと変わっていたらどんどん煽り立てるような空気がないと天才が生まれない。

ダーウィン種の起源を書いたのは50歳。遅咲きなんです。

核の部分では同意するところはあるんですが、この発言だけを捉えるとあまりにも無邪気すぎて共感できません。これはテレビ用のコメントでちゃんとした考えがあるかもしれないんですが、まず変人である、そうでないの境界線ってどこにあるの?という疑問が1つ。
そして、変人といっても、それが善である、善な方向にいくということは全く無いわけで、そこはどう捉えればいいの?ということ。良い変人、悪い変人と分けて、君は駄目な変人だから直さないといけないね。となってくると、矛盾が起こってくるわけで、単純に変人OK!とはならないはずです。


あと、「ケンブリッジ大学は今までで71人のノーベル賞受賞者を出した」と言っていますが、ウィキペディアでは81人(2005年10月現在)とあります。

茂木さんは、双風舎の連載、斎藤環さんとの往復書簡を完全にすっぽかしている件(もう1年経ちました)であまり信用できなくなったのですが、一体どういうつもりなのでしょうか?まだ答えを出す事が出来ないというなら、それをはっきりと表明して欲しいものです。