相棒 season6 第7話「空中の楼閣」

個人的に初回以降いまいちだと思う回が続いていたんですが、ようやく面白くなってきました。
企業の環境汚染を問題とする社会派ストーリーというより、ケータイ小説批判というか、エンターテイメント性の強い本ばかり売れて、読まれるべきような本があまり読まれていない状況に対する憤りを強く感じました。

構成も上手く、庄司タケルが言った「人を見下す者」と「人から見下される者」の二種類の人間がいるという構図をドラマの人間関係の中に織り込みつつ、きっちり最後にそう考えるに至った経緯まで描かれていて、庄司タケルの今まで歩んできた道が思い浮かぶような内容になっており見事。

ただ、犯人がまがりなりにも尊敬の念を抱いていた人を殺してしまう人物に見えず、怒り・喧嘩を通り越して殺人というハードルを越えるにまで至ってしまうのが動機としてちょっと弱いかなと思うところも。