北教組事件について、郷原信郎氏のつぶやき まとめ

北教組事件について、郷原信郎氏がtwitterで「今回の件も検察の大失態」と、検察を批判しています。

小林千代美衆院議員の陣営が北教組からの違法献金を受けたとして陣営の会計担当者と北教組幹部ら4人が逮捕されていた事件で、先ほどから、北海道新聞共同通信毎日新聞からコメントを求められています。札幌地検は北教組側の2人を起訴猶予にして釈放したそうです。またしても検察の大失態です。

北教組側は逮捕後全員完全黙秘だったそうです。それにもかかわらず、逮捕した被疑者を起訴猶予(情状を考慮して、犯罪は認められるが起訴せず勘弁するということ)にするということは通常はあり得ません。関与が従属的だというのが理由だそうですが、そうであれば、逮捕前からわかっているはずです。

要するに、違法に政治家本人に寄附したとして逮捕したものの、完全黙秘されて全く証拠が固まらず、民主党の「政治とカネ」の問題の一つとして国会でも大騒ぎになっているのに、今更、全員不起訴というわけにはいかないので、苦し紛れで2人だけ起訴したということでしょう。

今回の北教組の事件は、実態を無視して政治的意図だけで動いたようにも思えます。事件の中身が一体どういうことだったのか、しっかりウォッチする必要があると思います。

政党支部宛の政治献金であれば合法なのに、違法な政治家個人宛に献金すること自体が理解不能です。金をくれると言っている人から泥棒するようなものです。北教組の逮捕者3人とも違反に問うのは困難なのに、今更後に引けないので起訴人数を最小限に絞ったのだと思います。

起訴された二人についても、争点に関する証拠はほとんどないのではないでしょうか。検察側が公判前整理手続でまともに証拠開示できるかどうかが、最大のポイントだと思います。


また本日、郷原氏に岩上安身さんがインタビューを決行。郷原氏の話を聞いた後の岩上さんののつぶやきも紹介。

郷原さん、緊急インタビュー終了。難しい法律用語も飛び交って、わかりにくい、という方もいるでしょうが、一番熱が入っていたのは、北教組の人間を不起訴とした理由を、嫌疑不十分ではなく、起訴猶予としたこと。これはまったく意味が違う。

起訴猶予とは、犯罪の事実はあるが、気の毒な点もあり、情状酌量とする場合に使われる。嫌疑不十分とは、立件するには、証拠や証言も十分ではなく、犯人かどうかも決めつけられないので、立件を見送ることをいう。

完全に黙秘を貫いた今回は、自白調書もない。しかもおそらくは決定的な証拠もない。どう考えても嫌疑不十分なのに、きそゆうよとして、犯罪事実はあったかのように世間に印象づける。それをまた、司法記者クラブのメディアが、ふくらませて、悪印象を作り出す。

郷原さんは、検察を放火犯にたとえ、その火を風を吹かせて燃え広がらせようとする記者クラブメディアを共犯と、厳しく批判した。今のまま、こんなことができるなら、検察は誰でも陥れ、焼き払うことができる。権力は無限のものとなってしまう、と懸念する。

誰が見ても、北教組の事件は、検察が、江戸の仇を札幌でとろうとしている、と見える。しかし、西松事件陸山会事件、この事件と、次第に検察は何を考えているのか、何をしてもいいと思っているのかと、首を傾げたくなるようなという一連の流れにある