劇場版エウレカセブンが興味深い

交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱいを鑑賞。これは結構な問題作だと思いました(笑)

僕はTVシリーズは途中で視聴中断しているので、その流れから見ないと分からない事もあるかもしれませんが、この作品を単体として見た場合、ベタに見ると、ご都合主義的なストーリーであり、最終的に世界がどうなったかよく分からないし、最後は夢オチ的な終わり方で幕を閉じるという感じのセカイ系な内容で、まともに見てしまうと、なんておバカな物語なんだという感想を持ってしまいます。

氷川竜介さんのブログで書かれているちょっとした解説によると、通常のストーリーテリングとはちょっと違うことを目指しているということなんで、この物語をちゃんと作るということを放棄したかのような内容は狙ってやっている事をまず抑えておきたいんですが、結局何をやりたかったのかと語るのはなかなか難しくて、この作品から色々語ることは出来ると思うんですが、ヱヴァと絡めて思った事を簡単に書いていきます。


京田知己監督と言えば、ヱヴァ:序の制作にも関わっていて、庵野監督がやろうとしていることを大体知っている人物の一人です。そして、この作品の公開が4月25日なんですが、劇場作品としては異例の2ヵ月後の6月26日にソフト化がされています。その日が何の日かと言えば「ヱヴァ:破」の公開1日前ということで、これは何か狙ってるんじゃないかと色々勘ぐってしまう要素があります。


それでヱヴァと絡めてこの作品を見た場合、「破」のネタバレになっていると言えなくもない内容であるだけでなく、もしかしたらそれ以降のヱヴァの根幹に関わるネタバレもしちゃってるんじゃないかと感じさせるものがありました。そういったこともあり、僕はこの作品を完全なるアナザーエヴァンゲリオンとして見ていて、そういった文脈から見ると、とても興味深い内容であるわけです。もし、この作品が本当にヱヴァのネタバレをしているんだったら、ヱヴァ:Qにあまり大きな期待はできないかなと思うところが多々あって、凄く複雑な思いがあります。


それにしても、これだけの問題作であり、それなりに売れているのにも関わらず、批評系アニメブログ界隈で話題になってないのは何故なんでしょう。