鳩山内閣総理大臣記者会見 - 平成22年3月26日 抜粋

http://www.kantei.go.jp/jp/hatoyama/statement/201003/26kaiken.html

記者クラブ加入メディア以外にもオープンで行なわれた鳩山由紀夫首相会見より、注目部分を抜粋。岩上安身さんの質問を受けて、質問者の氏名の掲載については現在検討中という注意書きがなされています。

  • 冒頭発言より

今日、皆様方には、記者会見もより開かれるようにしてまいりたい。そのように思っております。まだ、これも十分ではない。いろんなお叱りもいただいております。更に、もっと記者会見も開かれるように仕立てていかなければならない。まず、その第一歩を開かせていただいたと御理解をいただきたい。

ある意味で、こう言ってはいけないかもしれませんが、ぶら下がりという今までの慣習的なやり方よりも、もっと多くの皆様方に開かれた記者会見をより多く開かせていただくことの方が望ましいのではないかと考えております。

一方、更に申し上げれば、これは官房長官ともよく相談をしなければなりませんが、いわゆる官房機密費、内閣報償費、これを開いてまいります。国民の皆さんに、税金なんですからもっと、いつの時代かにはこのように使われていたんですよとわかるような形に仕立てていかなければいけないのではないか。旧政権との大きな違いをこのようなところにつくり上げてまいりたいと思っています。

公表するかどうかということでございます。御承知のとおり、今でも、もう既にいろんな新聞報道などがなされておりますが、必ずしも正確なものではありません。それを前提に、私が御案内のとおり、例えばこうなりますというようなことを申し上げたら、そのことに対するさまざまな、例えばアメリカからの交渉の難しさ、いろんな声が聞こえてくると思います。

したがいまして、ある一定のときには当然のことながら、公表をして国民の皆様方の御判断に委ねるというか、御判断もしていただくということにもなろうかと思いますが、ある一定の時間は当然交渉事でありますだけに、秘密性というものが守られなければ、うまく交渉も進められないというところもあるいはあろうかと思っておりますから、そのところは御容赦いただきながら、しかし、当然国民の皆様方にもさまざまな御理解をいただかなければならないと思っております事案なだけに、ある一定のときには公表をいたします。

あえて申し上げさせていただければ、今まで沖縄の皆様方に大変大きな御負担をしていただいてきた基地の問題でございます。これを是非全国の国民の皆様方にも、今までは沖縄にこれだけ過重な負担があったんだと。全国民の中でというか、全国の、おれたちも、私たちもそういったことも学んでいこうではないかという理解の思いを示していただければ大変ありがたいと、そのように思っております。

それから、全面的に県外か、一定程度かというようなことでございます。恐縮ですがそのことに関して、今、答えを申し上げるわけにはまいりませんが、特に沖縄の皆様方の過重な負担というものを考えたときには、極力、鳩山としては、県外に移設をさせる道筋というものを考えてまいりたいと思っているところでございます。

記者会見が開かれたことについて御礼の言葉だけ述べて、質問をしなかった上杉さんの発言もちゃんとテキスト化されています。

先ほど朝日の記者が、総理はもう少し記者会見を開けということだったんですが、全く同感ですが、ただ、回数ではなく参加した記者、いわゆる国民にもう少し開いた形でやっていただきたいと思います。まずお願いです。

今日は、そうはいっても記念すべき日になりました。先ほど総理も言及されたので、あえて記者クラブ、そしてこのクラブの会見の主催権、官房機密費の問題、あるいは官房長官の問題については、とやかく申し上げません。 ただ、随分と経ちましたが、総理が日本の民主主義にとって貴重な一歩となる公約をお守りいただいたことに、まずは敬意を表します。

そして、戦後65年、これまで国民の知る権利、情報公開の立場、会見のオープン化に向けて努力をしてきたすべての人々、それから世界中のジャーナリストに代わって御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。質問はありません。以上です。

まだ会見がオープンになっていない省庁、特に検察、官房長会見をオープンにするよう総理自ら何か働きかけをするかどうかの質問。

それぞれの大臣に、それぞれの理由があって、基本的にはオープンにしたいけれども、必ずしも事の性格上オープンにできないとか、あるいは会見場の狭さ、広さというようなことも、あるいはあるのかもしれません。

ただ、やはり私が、総理大臣が記者会見をオープンにしていくわけでありますから、すべての大臣に対して、私は開きましたよということは申し上げて、閣内不一致と言われないように、むしろこの情報の公開、国民に開かれた内閣の姿を示す必要があろうかと思っておりますので、統一を目指して、今、お尋ねがありましたので、私の方から申してまいりたいと思っております。

  • 田中龍作氏の質問

平野官房長官も出席の中、官房長官は無能だと指摘。

(問)

政治が混迷する大きな原因の一つに官邸の調整能力のなさがあります。個人の能力を超えたことを平野官房長官に要求するのも酷であります。国民にとっては更に悲劇です。官房長官をチェンジするということも視野にはございませんでしょうか。国民の切なる願いです。

(鳩山総理)

まず、官房長官は私は大変頑張ってくれていると思っております。官邸の機能が必ずしも十分果たせていないということに関しては当然、幾つかの改善を急務として行わなければならないかとも考えております