第343回 マル激トーク・オン・ディマンド「私がデブをやめた理由」ゲスト:岡田斗司夫氏

バックナンバー化される3ヶ月分を溜めて1パートごとずつ視聴しているので見るのが遅くなってしまいました。前半はダイエット話ですが、この話は割愛。
後半は見た目主義社会について。
家柄主義社会(属性主義)→学歴主義社会(業績主義)→ブランド主義社会(消費主義、恋愛主義)→自分の気持ち主義社会(見た目主義社会)という流れの背景や推移などを語る。

  • 今までの人生の中で間違いなんて一つもなかったと思いたいという自我が広がりきっちゃった状態が、自分の気持ち至上主義。見た目+第一印象が支配している。主体の消滅。
  • ノイズ耐性がまず存在しない。メディアが現実の代替情報を絶えず提供しているのでメディアが現実の代替情報を絶えず提供しているので、自分にとって心地の良いものを、現実に無かったらイメージからという風に張り合わせてノイズを覆い隠して無痛化している。痛みをなくす、ノイズを消すという流れになっている。
  • 人間関係の希薄化は成熟化社会における当然の流れ。

今後の流れ

  • 恋愛の喪失。コミュニケーションという幻想の喪失が起きると思う。できなくなるわけではなくて、コミュニケーションできる、分かりあえるという幻がもう持てない。
  • 色んなネット社会と現実社会の中でのそれぞれの人との対応の総合体が自分であって、自分の中心地というものを特に意識しない。
  • 若い連中は彼女がいようが関係無しに人間関係の不全感を抱えているやつが多いが、そんな若い連中に聞くと自分より若い奴は不全感なんてありませんよと言う人もいる。希薄な状態が当たり前になったら不全感を感じなくなるのではないか。
  • 空気主義というのがこの次にくるんだと思う。自分の気持ちすら自分で分からない。その場の空気に合わせれると幸せと感じる。合わせられないと不幸だと感じる。
  • 空気主義になったら支配階級とそれ以外が分かれるようになる。という話から番組内ではマトリックスが例として出ていましたが、マザーコンピュータが人を支配するようになるとか、地球へ…みたいなSF世界の話に。
  • 空気化された社会は、言語化されない約束事で成り立っているのでそれを破壊するのは進めば進むほど簡単になる。ある日破断が起こってもう1回家柄主義に戻ると思う。カオスを経た後は資源そのものが有限で、生きていくだけで精一杯だから家柄主義にならざるをえない。
  • 変化しないものへの要求というのは消えないから宗教に人が流れる可能性も。
  • 人々は本当に変化しないものを求め始めると、本当に変化しないものは何かをめぐる争いが起きる。
  • 人々が本当に揺らがないものを求めざるを得なくなるような、そこに向かっている序章にあるのかもしれない。

感想

納得できないところもあったりしましたが、全体としてはとても刺激的な内容で面白かった。今後起きる事として語られていたようなことは既にもう起きつつあると思うんですが、起きている事をただただ受け止めるしかないんでしょうかね。
ネットの話やオタクの話もして欲しかったんですが、岡田さんの都合か時間を決めてやっていたようで少し中途半端なところで終わってしまったのが残念。