アニメ大国の肖像 仲良しとの仕事は危険 by富野由悠季

今回で富野さんは最終回。気になったところだけ転載します。

大人を意識した作品ほどひどいものはない。大人という観客はエクスキューズがきくという了解があるから、オタク同士の会話のような作り方をしている。一方、子供達にきちんと向き合った作品は、やはり見ていて面白い。

大河原邦男安彦良和とは、絶対に仲良くならない。三人で一緒に酒を飲んだ事すらない。
三人の能力があって、合意点があれば、仕事はパーフェクトに完結する。

カラー化以降の黒沢明作品は良くない。能力否定ではなく、スタジオワーク次第で作品の質が落ちるといういいサンプル。口裏や気分の合う人間と仕事をやることの危険性を感じる。アニメでも、そんなスタジオには未来などない。

僕は、映像媒体を作りつつ、長生きしてくれる大衆とともに育っていきたい。