クレオパトラな女たち 総評

美容整形クリニックを舞台にした、様々な人生模様を通じ整形のあり方を見つめる。という内容だったけど、後半につれスタッフの恋愛を中心とした恋愛至上主義的な内容にシフトしていき、脚本の大石静さんお馴染みのテーゼが全面に出て、しかも打ち切りによる強引な展開で締めという微妙な終わり方をしてしまいました。

夫と子供との関係が殆ど崩壊しているのにも関わらず、市井先生に子どもが成人するまで我慢して育てろと言う峰太郎の無茶振りにも驚いたけど、戻ったら何故か普通に家族団欒していて、何この家族wと笑ってしまった。

整形シーンはとてもリアルで、ちょっと目を背けたくなるほど丁寧に描写していて好感が持てたし、女性脚本家だからこそ書けるような、男性はあまり直視したくない要素もあるリアルな女子トークがとても巧く、等身大な感じが出ていて良かったんですが、惜しい。

忘れてはならないのが、このドラマの人気を押し上げるのに貢献したであろう要因でもある、綾野剛演じる、同性愛者の黒崎裕の存在で、一部女子の受けを狙っているところもあると思いますし、そこに違和感を感じる方もいるでしょうが、同性愛者の恋愛を描いたドラマは自分の知る限り久々で、これをきっかけに、同性愛者に限らず、マイノリティの恋愛を描くドラマが増えてほしいなと、ハートネットTVの一視聴者として思いました。