輪るピングドラム 最終回によせて

東海地方では明日が最終回の『輪るピングドラム』。僕の関心は、高倉家や苹果がどうなるかにはほとんどなく、眞悧やKIGAがどう処理、昇華されるのか。世界観がある程度納得できる形で示されるかにあります。

説明するまでもないでしょうが、この作品はオウムや酒鬼薔薇聖斗を意識させる設定、表現が出てきます。しかし、これらの現実の事件が作品において直接的に重要な意味をなすわけではなく、90年代後半を表す象徴として使われているものと思われます。眞悧が言う「呪い」というのは、この時代が現代に残している(かもしれない)呪いでもあり、そこにはエヴァも含まれているでしょうし、自身の作品「ウテナ」も含まれており、もっと言えば眞悧は幾原監督自身の一面が投影されているのでは。

そんな時代の呪縛をどう解放するかというところに注目したい、のですが、ここまでの話でほとんどテーゼが開示されており、うっかり見てしまった最終回のタイトルがド直球すぎて大体予想出来てしまいますし、それはそこまで新しいものではないのではないかという思いもあります。