会見ウォッチ 1月15日 福島みずほ内閣府特命担当大臣 子ども・若者育成支援に関するワーキングチームについて

若者の声を聞くということですが、イギリスみたいに、しっかりと若者の意見が政策に生かされるようにして頂きたいと思います。

子ども・若者育成支援に関するワーキングチームをつくりました。来週月曜日、10時半から12時まで開きます。政務3役とそれから坪井さん、広田さん、本田さん、椋野さんの4人です。これからこの子ども・若者育成支援に関するワーキングチームをつくり、そして、これは現在の青少年をめぐる状況がニートやひきこもりなど大変深刻になっていると、20代、30代の死因の第1位が自殺であるということも含め、雇用の問題を含めても、さまざまな問題があります。

昨年成立をした法律が子ども・若者育成支援推進法です。これに基づく新たな大綱の作成を考えております。子ども・若者育成支援に関するワーキングチームを開いて、それから、子ども・若者育成支援推進法に基づく新たな大綱をつくってまいります。ですから、政務3役プラス4名でこれをやっていきます。

今後のスケジュールなんですが、5月をめどにワーキングチームの意見を取りまとめ、7月をめどに新たな大綱をつくりたいと考えています。大綱というと、役所のためにあるというか、国民の皆さんにはなかなか何なのよ、というところがきっとあると思うんですね。ですから、名前も少子化社会対策大綱を子ども・子育てビジョンとして、1月末に数値目標を入れて発表予定ですが、今回のものも大綱という名前ではなく、恐らく子ども・若者ビジョンになるか、名前を変えて、大綱という名前ではなくつくりたいと思っています。

今回は、できるだけ当事者である若者、子ども・若者というといろいろですが、子ども・若者の当事者の皆さんのヒアリングも活発に行って、当事者、子ども・若者の皆さんに伝わるビジョンをつくりたいと考えています。

1つは、大綱的なものもあるんですが、もう1つは、もしかしたら副読本みたいな中学生の子どもたちが読んで、自分たちの問題をこういうふうに考えてもらっているんだとか、こういう問題が社会にあるんだとか、こんなこともできるんだとか思えるようなものもつくりたいと思っております。それも第1回ワーキングチームで議論しますが、大綱のあり方そのものも抜本的に変えていきたいと考えています。

今回は、特色とすれば、当事者の子どもたち、若者の意見をしっかり聞いていくということを特色にしてやっていきたいと考えています。これは、もし副読本みたいなものができれば非常におもしろいと思いますし、ぜひ当事者の若者たちと活発に意見交換をしてつくっていきたいと考えています。

私自身のイメージは、やはり2つ、普通の子どもというと変ですけれども、子ども・若者に対して、消費者の問題もそうですが、働くことの法律もそうですが、この社会の中で、1つは、普通の子どもたちに子どもの権利に関する条約などの趣旨が伝わるような、一人一人の子どもを主体的な子どもとして応援していくような、そういう大綱をつくりたいと考えています。

せっかく子どもの権利に関する条約を日本は批准して、ものすごい時間はたっておりますが、女子差別撤廃条約ほど浸透していませんし、国内法の改正もされませんでした。ですから、子どもの権利に関する条約のように、子どもを権利の主体と見て、あなたたちにはこんな権利があるよとか、政治はこういうことをこういうふうに解決したいと思っているよということがあります。

それから、実は2番目の目玉としては、生活困難な子どもたち、子どもの貧困の問題や、マイノリティーの子ども、それから性的指向などでも思春期の子どもたちは自殺する程悩んでしまうという問題があります。とりわけ今は子どもの貧困の問題がとても重要だと思っています。あと、ニートやひきこもりの問題もあります。

すべての子どもたちにやっぱりこういう権利もあるし、こういうことを政治は考えているし、政治は、多くの子どもたちのために子どもを大切にする政治としてこう思っているし、こういうことをぜひ知ってほしいという一つはメッセージです。こういう施策をやりますというメッセージです。

2つ目は、繰り返しになりますが、やはり困難を抱えている。ですから、多様な家族と言われるけれども、多様な家族の中で、一人親家庭だったり、養護学校だったり、里親に育てられていたり、あるいは養護学校を出た後行き場がない子どもたちやひきこもり、そういう多様な家族の中での悩みを持つ子どもたち、悩みというか多様な家族の中での子どもたち、それから、ひきこもりやニートといった問題。

今の日本社会の最大の問題の一つ、貧困の問題、子どもの貧困の問題、あるいは、マイノリティーの問題、外国人の子どもや障害のある子どもやいろいろな子どもたち、もしかしたら性的指向性同一性障害を初め、同性愛の子どもだったり、性の問題というのは子どもたちはとても思春期のときに悩みますから、やはりマイノリティーの子どもたちにも届くようなメッセージをと思っています。その2つが柱です。せっかく国が、内閣がつくる、内閣府としてつくるわけですから、いろいろな子どもたちに政治は自分たちを応援してくれているんだというメッセージがすべての子どもたちに、あるいは、生きていくことが困難だ、この社会に居場所がないとすごく思っている子どもたちの両方にしっかりメッセージが届くビジョンにしたいと考えています。

ですから、大綱というのは何のためにあるんですかと聞いたら、政府のためにありますという答えもあったぐらいで、政府の施策だけではなくて、せっかく子ども・若者のためのビジョンですから、当事者の子どもたちに、あの政治家はこういうふうに考えてくれる、僕たちも居場所があるんだとか、役立つみたいな感じで思ってもらえるような中身にしたと意欲的に考えています。